先日、AWS 認定 データベース – 専門知識(AWS Certified Database – Specialty)(DBS-C01)に合格しましたので、感想や試験対策について記載致します。
試験感想
思っていたよりも深い部分まで問われるような問題が多かったように感じます。後述する「深い知識が必要」なサービス等について、曖昧な部分を少なくすることが合格への近道かと考えられます。
スコアとしましては900/1000点にて合格致しましたが、体感としましても、1割程度は「決め手になる知識が曖昧なため選択肢を絞り込めない」ような問題が出ました。
なお、下記のように「データベーステクノロジー分野における最低 5 年間の経験」が推奨されていますが、現時点では、一般的なデータベースに関する知識を直接問われるというよりも、それをベースにしたAWSサービスの利用が主軸となっている印象でした。
認定によって検証される能力
– AWS データベースサービスの各主要機能と、それぞれの違いを理解する
– AWS のサービスを使うデータベースソリューションを、適切に提案および設計するための、必要事項と要件を分析する
推奨される知識と経験
– データベーステクノロジー分野における最低 5 年間の経験
– AWS を使う実践的な業務における、最低 2 年間の経験
– オンプレミスと AWS クラウドベースでの、リレーショナルおよび非リレーショナルデータベース業務に関する経験と専門知識
AWS 認定 データベース – 専門知識
試験対策
おおよそ、次のような流れで試験対策を実施しました。
- サービスの概要をつかむ
- 試験対策(インプット)
- 試験対策(アウトプット)
サービスの概要をつかむ
AWSのサービス概要を把握する際に非常に有益なのがAWS サービス別資料(BlackBelt)です。
実際の試験対策に進む前に、主として次のようなサービスの概要を、まずは、ざっくりとでも把握された方が分かりやすくなるかと存じます(※あくまで執筆時点で個人的に重要そうだと感じた順番です)。
なお、下記サービス以外にも出題される可能性がありますし、記載がなくとも、全体的にSAAレベルの基本的な内容は把握しておいた方が、問題文を把握する上で役立つと思われます。
- 深い知識が必要
- Aurora
- RDS
- DynamoDB
- DMS(Database Migration Service)
- ある程度の知識が必要
- ElastiCache
- Redshift
- KMS(Key Management Service)
- CloudFormation
- DocumentDB
- Neptune
- 周辺知識として必要
- IAM(Identity and Access Management)
- Direct Connect
- Site-to-Site VPN
- Systems Manager
- CloudWatch
- VPC
- S3
- Snowball
- Lambda
- Timestream
試験対策(インプット)
試験対策のインプットとして非常にお勧めなのが、UdemyのUltimate AWS Certified Database Specialtyです。AWS ヒーローの一人であるStephane Maarekさんも講師として登場します。
試験対策としての要点が非常に良くまとまっており、このコースで扱われる内容を把握していれば、高得点での合格に繋がるものと存じます。
なお、章ごとのクイズは実際の試験よりも非常に易しいため、あくまでも知識の整理という観点で解いた方がよろしいかと存じます。
コンテンツは英語ですが、動画に自動生成字幕(英語)を表示することもできるため、リスニングが苦手な場合でも視聴は可能です。字幕は自動生成なので少し誤りもありますが、意味は掴めるレベルです。
実際に試験を受けてみて、コースの内容として、ほぼ試験に関係のないものは扱われていないとの印象を受けたため、全て試験に出る可能性があるものとして視聴いただいても問題ないものと個人的に思います。
試験対策(アウトプット)
試験対策のアウトプットとしてお勧めなのが、次の2つの問題集です。
問題文は英語ですが、英語が読めなくとも、テキストとしてコピーすることが可能なため、容易に翻訳サービスを利用することもできます。
そっくりそのまま出題されるわけではありませんが、不正解の選択肢がなぜ不正解なのかも含めて理解することで、試験に非常に役立ちます。
私は2つの問題集で正解率96%~100%程度を安定して出せるようになった段階で受験しました。
試験Tips
あまり深くは言及できませんが、受験にあたり、特に意識しておくと役に立つかもしれない項目について記載致します。
- AuroraとRDSの違いを意識する
- Auroraの機能ごとの制約を意識する
- データベースエンジンごとの違いを意識する
- 冗長化機能の違いを意識する
- グローバル展開機能の違いを意識する
- 複数が正解に見える時は最も重視されていることを考える
AuroraとRDSの違いを意識する
「AuroraにできてRDSにできない」「この機能はAuroraだとこうなるがRDSだとこうなる」等のパターンを把握しておくと良いかもしれません。
例えば前者はバックトラックやレプリカの自動フェイルオーバー、後者はマルチAZ構成時の同期方式等です。
Auroraの機能ごとの制約を意識する
Auroraは色々な機能を利用できますが、それぞれで細かな制約があります。
例えば、サーバレス、グローバルデータベース、バックトラック等がありますが、それぞれの制約も意識しておくと良いかもしれません。
データベースエンジンごとの違いを意識する
採用されているデータベースエンジンごとの差異についても把握しておくと良いかもしれません。
例えば、リードレプリカの多段階生成可否、TDEの利用可否、IAM認証の利用可否等です。
冗長化機能の違いを意識する
マルチAZ構成できるのか、できないのか、できる場合は同期なのか、非同期なのか等も把握しておくと良いかもしれません。
例えば、AuroraとRDSの違いにも関係しますが、それぞれでどういった冗長化機能の実現方式となっているか等です。
グローバル展開機能の差異を意識する
Aurora、RDS、DynamoDB、ElastiCache、Redshift等はグローバルに展開する機能を保持しています。DRとして他リージョンを利用する機能もあります。
それぞれの特徴(例えば書き込み可否やデータコピーの方法)について把握しておくと良いかもしれません。
複数が正解に見える時は最も重視されていることを考える
正直、複数の選択肢が正解に見えることもありますが、そういった時は、問題文で「何が最も重視されているか」を意識するようにしました。
料金なのか、変更量なのか、ダウンタイムなのか、メンテナンス性なのか等、改めて見てみると正解が絞れることもあるかもしれません。
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